リンクス流ダブルバトルの基礎
それでは皆さんご一緒に
ラリルレリンクス、レイスポス!
失礼しました。はじめましての方もいるかもしれないのに、普段の挨拶は急でしたね。
改めましてこんにちは。リンクスと申します。普段はタイプ統一戦やダブルバトルのランクマに挑んでいます。
ダブルバトルと聞いて、最初に思い浮かべるのはどんなことでしょうか?
「難しそう」「コンボって何?」「ラリルレリンクスレイスポスって意味わかんない」などなど、様々だと思います。
実際、シングルバトルよりも取れる選択肢が多く、頭を悩ませる方も多いでしょう。
しかし! 本当はそこまで難しくないよ、やってみると面白いよ! ということをお伝えすべく、このブログを書いています!
ごめんなさい嘘つきました。本当はちょっと難しいです。場に4匹もポケモンがいるのに簡単なわけがないです。
ですがそれを理由に敬遠するのはもったいない!
今回は「ダブルに興味はあるけど、どうすればいいの?」というソコノアナタの疑問を解消すべく! リンクス流のダブルの基礎をお伝えできたらなと思います!
とは言っても僕がどれほどの人間なのか計りかねてる方もいることでしょう。これで実は「マスターボール級に一度も到達してません……」とかだったら説得力がありません。
ご安心ください。マスターボール級にはほぼ毎期到達しております。剣盾時代の最終最高レートは1852、順位に直すと382位です。
あの頃はドラタンザン偽装のドラパルト育成ゲームが楽し────僕の昔話はおいといて、早速ダブルバトルの話に移りましょう。
1.素早さの重要性
場に4匹のポケモンが並ぶということは、行動順がシングル以上に大事になってきます。相手より速いか遅いかだけではなく、誰よりは速く、誰よりは遅いのか。場合によっては隣に並ぶ味方より速いor遅い方がいいなど、それほどまでに素早さは戦況を左右します。
素早さを語る上で外せないのが『縛り』です。縛りプレイのことではありません。分かりやすい例を上げましょう。
相手:マスカーニャ ラウドボーン
自分:水ロトム アーマーガア
このような状況を想像してみてください。こだわりスカーフや追い風などがなければ一番最初に動くのはマスカーニャです。トリックフラワーでロトムが倒され、次にアーマーガアのブレイブバードでマスカーニャを倒し、最後にラウドボーンがアーマーガアを倒せてしまうため、こちらの敗けです。このように、『速く動ける相手が相手のポケモンを倒せる』状態を『縛っている』と言います。この例で言うと、マスカーニャがロトムを縛っているわけですね。この状況下ではロトムは攻撃に転じることができません。
2.守ること、耐えること
上記の場面でも勝つ方法はあります。それは『まもる』です。
ロトムがマスカーニャの攻撃を防ぎ、その間にアーマーガアがマスカーニャを倒してくれれば、その後たとえラウドボーンにアーマーガア倒されたとしても、ラウドボーンとロトムの一対一が出来上がり、有利な盤面を作ることができます。
もちろん、相手もそれを分かった上でマスカーニャを守らせることもあります。この辺りは駆け引きです。マスカーニャの守る採用率が高くないことを知っていれば先述の方法で勝てるでしょうし、そこを逆手に取って守るを仕込んでいるマスカーニャも少数ながらいることでしょう。
また、トリックフラワーを耐えるだけならば、ロトムにリンドの実を持たせる・鋼テラスタルを切る、などの方法もあります。こちらは守ると違い攻撃に転じることができるので即座にラウドボーンを倒せます。たとえマスカーニャが気合いの襷を所持していてブレイブバードを耐えたとしても、次のターンは二対一。ロトムかアーマーガアのどちらかの攻撃が通れば勝てます。
3.S操作
シングルバトルでも岩石封じや凍える風といった、いわゆる『S操作技』を使ったことのある方はいるでしょう。素早さの重要性は先ほど述べた通りですので、S操作技の大切さもなんとなく予想はついているかと思います。
S操作技の中でも特に使われることが多いのが『おいかぜ』と『トリックルーム』です。
上記の例で例えましょう。味方に追い風が吹いている状況であれば一番速く動くのはロトムですので、マスカーニャに縛られることはなくなります。トリックフラワーに怯えることなくラウドボーンを攻撃できるので、これだけで盤面がかなり有利に変わるはずです。
トリックルームはシングル以上の脅威技となります。5ターン(正確には4ターン)の間素早さの序列が反転するので、相手の鈍足重火力ポケモン2匹が先制して動いてくるという恐怖盤面が誕生しかねません。そんな行動を許したらこちらのポケモンは殲滅されるのみです。素早さに努力値を振り、耐久に割かないポケモン、たとえばドラパルトやカマスジョーなんかはトリックルームを極端に苦手とします。
もちろん対処法はあるのですが、それは後述。
とまあ、押さえておく基礎はこのくらいでしょうか。
え? ほぼ素早さの話しかしてない? そうですね。しかしそのくらい素早さは大切ということです。キホンのキ、イロハのイ、リンクスのリですね。
ではここからはキホンのホを。素早さを上げるにしても、火力を上げるにしても、相手の攻撃を耐えるにしても、シングル以上に効率が求められます。
4.全体技
攻撃技の中には相手2匹に、もしくは味方も巻き込んだ3匹にヒットする『全体技』と呼ばれるものがあります。有名どころで言えば『じしん』『なみのり』などは味方も巻き込む全体技で、『いわなだれ』『ねっぷう』などは相手2匹を同時に攻撃する全体技です。
全体技は複数の相手にヒットした場合、1匹に与えるダメージが75%に軽減します。そう聞くと弱そうですが、75+75=150なので、パーティ単位で考えたときにダメージ効率がいいです。もちろんダメージが軽減されたことで倒しきれない場面もあるので、そこは単体技(相手1匹のみを攻撃する技)と一長一短ですね。
ちなみに相手の片方に守られたり、もしくは外れたりで1体にしか当たらなかった場合は威力は落ちません。100%、フルパワーでその1体を攻撃します。
ちなみのちなみに、SVで『なみのりハイドロ問題』なる問題が登場していますが、僕に言わせれば最強技は『だくりゅう』です。
5.天候
お手軽に火力と素早さを補強できる手段があります。天候です。
わかりやすいのが雨でしょう。特性『すいすい』をもっているポケモンならば素早さが2倍になり、さらに水技を扱えるなら火力は1.5倍。さらに隣のポケモン──雨を降らせるならペリッパーでしょうか──も動ける。並んでいるのは2匹なのに、実際は2.5~3匹分相当の、場合によってはそれ以上の火力を叩き出せます。
この天候を主軸としたパーティを天候パと呼びます!
……え? 天候パはシングルにも存在するって?
ノンノン、シングルよりお手軽に高火力が叩き出せるので、シングルのそれとは名前が同じだけの別物と考えた方がいいです。1ターン目からフローゼルが1匹もってく雨パなんてシングルでは見たことないでしょ?
ちなみに初心者にもおすすめなのはコータス入りの晴れトリルです。理由は次の項目で。
6.最遅
さいち、と読みます。最速の逆ですね。性格補正で素早さを下げたS個体値0のポケモンのことです。主にトリルアタッカーやトリル対策ポケモンを最遅にすることが多いです。
一番数が多いのはコータスでしょう。トリックルーム状態で場に出ることができれば、恐らく他のどのポケモンよりも速く行動できます。そして晴れ補正込みの噴火で相手の盤面を更地にする……と、ここまで言えば僕が初心者にトリルコータスをオススメする理由がご理解いただけたかと思います。
そうです。トリルさえ張れればコータスは最強なんです。なんたって晴れ込みの火力はあのシャンデラを僅かに上回るのですから。使う技も噴火なのでダブル随一の全体技アタッカーになります。
トリル役にグレンアルマ(とサポート役にイエッサン♀)を用意すれば比較的安全にトリルを張れますし、コータスを出せば空も晴れますし、グレンアルマの炎技の威力も上がります。
7.ワイドガード
「くっ、トリル下のコータスを止める術はないのか……このままあの亀に蹂躙されるしかないのか!?」
と、昭和アニメさながらの絶望をお感じのそこのあなた。
大丈夫です。対処法はあります。
トリックルームはターンが決まっている関係上、効率よく相手を倒していくことが重要となります。効率よく……つまりは全体技を使わなければなりません。
そんな全体技をまるごとカーーーーーット! できるのがワイドガードです。たとえ使用者が倒れても、そのターンは全体技から味方を守れます。
コータスの噴火を止めてダメージを入れれば、その分だけ噴火の威力を抑えることができるので脅威度が減ります。もっと言えば、ワイドガードが見えた時点で相手は全体技を使いにくくなり、噴火から大地の力へ切り替えなくてはなりません。こうしてしまえばもうコータスは恐るるに足りません。こちらから攻めてしまいましょう。
キホンのホはこんなところでしょうか。次回は応用の『応』をお話ししましょう。
「あれ? キホンのンは?」と感じたそこのあなた──いえ、そこの未来のチャンピオンさん。
キホンのンはあなた自身が見つけてください。誰かに教わらず、自分で見つけることでしか見られない景色があるのです。
などと言うつもりはまったくなくてですね、単に尺の問題です。
先に言っておきますとキホンのンは構築の組み方なので、これまた長くなります。応用編とはまた別に書く予定なので、こちらも併せてご一読ください。
長くなりましたね。当初こんなに書くつもりはありませんでした。しかしこれを機に、ダブルを始めてみたいと思える方が増えることを願っています。そしていつか僕と戦いましょう。
それでは!